Stand by L/C(スタンドバイエルシー)とは何か?

2019年9月1日

Stand by L/C(スタンドバイエルシー)とは何か?普通のL/C(エルシー)とStand by L/C(スタンドバイエルシー)の違いは何なのか?その意味と解説

L/C(エルシー)とは、Letter of Creditの略称で、日本語では「信用状」と訳します。
貿易決済を円滑化するための手段として、銀行が発行する支払い確約書のことを言います。

つまり支払い確約書とは「銀行がお金をきちんと支払うから、売り主(輸出側)は安心して、輸出して売って下さい」というものです。

L/Cは、買主側が銀行に依頼して、L/C口座を開設することになります。銀行にとっては与信行為になるので、もちろん買主側の審査をします。

この審査にパスをして初めてL/C口座を開くことができるわけです。

言い換えると、L/C口座を開けるということは、ある程度の信用力がある会社と銀行から見做されていることになります。

通常、L/C(エルシー)と言うと、貿易手続きにおいて銀行が発行する支払い確約書となります。

普通のL/C(エルシー)とStand by L/C(スタンドバイエルシー)の違い

Stand by L/C(スタンドバイエルシー)は、日本語ですと「スタンドバイ信用状」と訳します。SBLCとかS/Bと略すこともあります。

Stand by L/C(スタンドバイエルシー)とは何か?

超簡単に言うと、「銀行が債務者に対する債務の弁済を保証するもの」と言えます。

つまり、「銀行がある条件内で借金の保証人になってくれる」というものです。

※貿易のL/Cと違い、Stand by L/Cは、貿易とは関係ないんです。

シチュエーションとしては、例えば、ある日本企業A社がベトナム進出にあたりベトナム現地法人B社を設立。日本のA社は神奈川県にあるということにしましょう。A社のメインバンクは神奈川銀行とします。

A社のベトナム子会社であるB社は、できればメイン銀行である神奈川銀行からベトナムドン建てでお金を借りたいところですが、ベトナムには神奈川銀行はありませんし、神奈川銀行はベトナムドンを調達することができません。

そこでB社はベトナムにあるベトコンバンクからお金を借りるわけですが、ベトコンバンクとしては日系企業のよく分からないB社には、裸で(担保無し、保証無し)お金を貸したくないわけです。

ということで登場するのが、Stand by L/C(スタンドバイエルシー)です。

B社がベトコンバンクからベトナムドン建てでローンを受ける際に、日本の神奈川銀行がベトコンバンクに対してローン(債務)の弁済を保証するためにStand by L/C(スタンドバイエルシー)を発行します。

B社が債務不履行の場合、ベトコンバンクはStatementなどを手形とともに呈示し、神奈川銀行へ債務を求償するわけです。

神奈川銀行としては、Stand-by L/Cの発行で収入が入りますし、ベトコンバンクは安心してお金を貸せますし、B社はお金を無事借りることができるので、みんなHappyになりますね。

つまり、商業信用状(普通のL/C)が貿易決済の円滑化するための手段として銀行が支払いを確約するものであるのに対し、スタンドバイ信用状(Stand-by L/C、Stand-by Credit)は海外での資金調達を円滑に行えるようにするための手段として銀行が債務の弁済を保証するものと言えます。

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あのスタンバイの意味は、「(いざという時に)頼りになるもの」「代役」「非常用物資」という意味になります。

つまり、いざという時に銀行が保証してくれるので、スタンバイ(Stand by)の信用状ということになるわけです。

スタンドバイ信用状(Stand-by L/C、Stand-by Credit)の利用条件

銀行だって商売です。スタンドバイ信用状(Stand-by L/C、Stand-by Credit)を銀行に申し込むと、もちろんお金を取られます。

補償料率と呼びますが、信用リスク、信用状の有効期間によって、所定の料率が適用されます。

この料率は、信用状発行前に一括前払いが一般的です。

場合によっては、このスタンドバイ信用状(Stand-by L/C、Stand-by Credit)に、銀行から「保証人を付けてくれ」と言われる場合もあります。

スタンドバイ信用状(Stand-by L/C、Stand-by Credit)の補償通貨と、現地で借入している通貨が異なる場合、上記例ですと、スタンドバイ信用状の通貨が日本円で、ベトナムでの借入がベトナムドンであった場合は、円換算した限度額までを補償することになります。

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Posted by sumaeng