コミサリス komisarisとは何か?その意味と詳細解説
コミサリス komisarisって、何?その意味と詳細解説
インドネシアで初めてビジネスされる方から、「コミサリスって何ですか?」とよく聞かれます。
英語のコミッショナー(Commissioner:委員、理事、弁務官など)と同等の意味と言われても、なんとなくしか分からず、馴染みがありませんよね。
これはフィリピンでいうところのセクレタリーに通ずるものがあります。
コミサリス komisarisは、インドネシア独特の機関です。
インドネシアに設立した株式会社は日本と同様に取締役の選任や株主総会の開催が必要です。
また、日本の監査役に類似した機関として、「コミサリス」を選任する必要があります。
インドネシアの会社法上、コミサリスは「会社の経営を監督し、取締役会に対して助言を行う機関」であると規定されており、日本の監査役と比較しても、より広い権限があるといえます。
また、取締役同様、コミサリスに関しても居住要件は特に定められておらず、実務上も国外居住者がコミサリスに就任する事例も多くあります。
なお、インドネシアのコミサリス(Komisaris)の語源はオランダ商法にあると言われます。
コミサリス・コミサリス会とは?
コミサリスは各会社で1名以上選任する必要があり、コミサリス会を構成します。
つまり、インドネシアの株式会社の機関は、株主(総会)、取締役(会)、監査役(コミサリス)会から構成されます。
インドネシア会社法のBoard of Commissioners(=コミサリス(Komisaris)会)の規定は、108条から121条に規定されています。日本の監査役(監査役会)の機能は、監査なので、取締役の業務執行が法令・定款に違反、または著しく不当かをチェックし指摘することになります。
しかし、コミサリス会の職務は、会社の目的に沿った形で経営方針や経営の実行を監督(supervise)し、また取締役会へアドバイスすることとされています。
日本の監査役会よりもはるかに広範な権限があります。
職務遂行に当たっては、good faith & prudentな行動を求められ、監督業務執行に完全な責任(full of responsibility)を負いますし、過失責任も負います。
また日本の監査役は、独立して判断(独任制)できますが、コミサリス会は単独では行動できません。
コミサリス会決議に従った行動が求められますし、責任は連帯責任(jointly and severally)となります。人数は、1人以上で2人以上のときは監査役会を組成します。
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